あなたの権利
イギリスで無給のトライアルシフトは合法?
トライアルシフトを名指しした法律はありません。それでも政府のガイダンスには線引きがあり、丸1日の無給勤務はたいてい線の外側です。
イギリスではトライアルシフト(お試し勤務)がよく行われています。しかし法律にはその定義がなく、どこからが賃金を払うべき仕事になるのかも明記されていません。あるのは、ビジネス・通商省(Department for Business and Trade, DBT)と歳入関税庁(HMRC)のガイダンス、そして助言・調停・仲裁局(Acas)の助言です。ガイダンス自体、拘束力はないと明言しており、個々のケースを判断するのは HMRC と雇用審判所(employment tribunal)です。それでも、どちらの情報源も同じ方向を指しています。
判断を分ける6つのポイント
- 本当に採用選考の一部か? そうでなければ、仕事とみなされます。
- どのくらいの長さか? 技能を確かめるのに必要な時間より長ければ、賃金を払うべき仕事の方向に傾きます。
- 見てもらっているか? 放っておかれて作業を任されるのは危険信号です。
- その作業は、応募した仕事の一部か?
- 事業者は評価以外の利益を得ているか? 模擬作業なら通常は事業上の価値はありませんが、実際の注文をこなせば価値が生じます。
- トライアルが事業の回し方に組み込まれていないか? たとえば人件費を削るために使われていないか。
政府が示す事例
- 問題なさそうカフェで2時間面接のあと、候補者が土曜日に2時間、オーナーに見守られ指導を受けながら接客する。本当に求人があるなら、賃金の支払いは必要ない可能性が高い。
- 問題なさそう見守られての授業2コマ2回の面接と筆記試験のあと、教員候補が授業を2コマ行い、観察・採点される。賃金の支払いは必要ない可能性が高い。
- 賃金が必要倉庫で8時間面接の前に、候補者が1人で8時間箱を運び、運んだ総量だけで評価される。賃金の支払いが必要になる可能性が高い。
- 賃金が必要新しいバーで1週間候補者8人が1週間シフトに入るが、何人採用するかは決まっていない。賃金の支払いが必要になる可能性が高い。
- 賃金が必要厨房で12時間見習いシェフが土曜日の正午から深夜0時まで仕込みと皿洗いをする。賃金の支払いが必要になる可能性が高い。
引き受ける前に
- 何時間か、何をするのか、有給かどうかを確認しましょう。できれば書面で。
- 見守られ、フィードバックを受けるのが本来の形です。
- 有給なら、少なくとも年齢に応じた最低賃金が支払われるべきです。2026年4月からは21歳以上で時給£12.71です。
- 無給のトライアルがはっきり認められているのは、Jobcentre Plus の6週間以内のワークトライアル(work trial)など、決められた制度の中だけです。
賃金をもらうべきだったと思ったら
日付、時間、何をしたかを記録しておきましょう。最低賃金の執行は HMRC が担っており、すべての申し立てを調べるとしています。2025年雇用権利法(Employment Rights Act 2025)のもとで、2026年4月7日に新しい公正労働庁(Fair Work Agency)が設立されました。現在の通報方法は GOV.UK で確認してください。無料で中立的な助言が必要なら、Acas に相談できます。
出典
- Eligibility for the minimum wage — Unpaid work trial periodsDepartment for Business and Trade / HMRC, GOV.UK, 2025年更新
- Interviewing job applicants — Unpaid work trialsAcas, 2026年閲覧
- National Minimum Wage and National Living Wage ratesGOV.UK, 2026
- Plan to Make Work Pay and Employment Rights Act: timeline updateDepartment for Business and Trade, 2026
このガイドは一般的な情報であり、法的助言ではありません。数字は2026年9月25日にこれらの出典と照合しました。制度や金額は変わるため、ご自身の状況については公式の情報源を確認してください。